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東京訴訟 裁判情報

2023.06.28

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【東京・1次訴訟】控訴審第1回期日報告!

「結婚の自由をすべての人に」東京1次訴訟の弁護団のみなさまより、6/23に行われた控訴審の第1回期日のご報告をいただきましたので共有いたします!


東京弁護団からのお知らせです。

「結婚の自由をすべての人に」東京第一次訴訟(2019年2月14日提訴)の控訴審第1回口頭弁論期日が行われましたので、ご報告いたします。

 

東京地方裁判所に入廷する原告・弁護団のみなさん

日 時:2023年6月23日 10時30分から11時30分
場 所:東京高等裁判所101号法廷
裁判官:谷口園恵裁判長、鈴木尚久裁判官、齋藤大裁判官(第2民事部)

出 席:控訴人5名 控訴人ら代理人15名  被控訴人代理人4名

【第1回口頭弁論期日の内容】
1 各書面提出(各書面のURLリンクはこちら


控訴人らから本期日までに提出した控訴状、控訴理由書第1分冊~第5分冊、控訴理由書(要約版)を陳述しました。また、控訴人証拠説明書1~5、甲A548~645号証を提出しました。
被控訴人から本期日までに提出された控訴答弁書が陳述されました。また、被控訴人証拠説明書1、乙30~35が提出されました。
また、控訴人、被控訴人共に原審口頭弁論の結果を陳述しました。
最後に意見陳述要旨は、主張として扱い証拠として扱う趣旨ではないため、訴訟記録の第1分類に編綴することになりました。

 

2 意見陳述


⑴  控訴人小川さんの意見陳述(意見陳述要旨全文はこちら


控訴人の小川さんからは、第1審でも伝えてきたご自身の半生と関連訴訟の判決に寄せられた若年の当事者の声を、あらためて控訴審担当裁判官に伝えていただきました。また、小川さんから控訴審裁判所に対し、控訴審では将来に対する絶望ではなく、多くの当事者が希望を持てる判決を下すよう求めました。


⑵  控訴人小野さんの意見陳述(意見陳述要旨全文はこちら


控訴人の小野さんからは、パートナーの西川さんと共に3人の子どもを育て、目が回るほど忙しくも幸せな日々の中で直面した、婚姻制度から法律上同性同士のカップルが排除されているが故に生じた様々な壁についてお話しいただきました。そして、小野さんから裁判官に「法律だけが実情にあっていないので、当事者だけでなく周囲も困らせている、なによりも子どもたちを困らせているこの現状を、変えてください。幸せなひとが増えるだけで、この制度を使わない人たちにはなんの迷惑もかかりません。」「20年間、家族でこんな思いをしてきたのは、もう終わりにしたい。私たちは家族として暮らしてきました。だから法律上も家族になりたいです。」と、この裁判にかける強い思いを伝えていただきました。


⑶ 代理人佐藤真依子の意見陳述(意見陳述要旨全文はこちら


控訴人ら代理人佐藤真依子からは、現行法の諸規定が婚姻を法律上の異性どうしのみに限っているために、多くの若者が希望を奪われていることについて意見陳述をしました。佐藤は、結婚の自由と平等が認められないことが、控訴人らだけでなく、性的マイノリティ当事者の子どもや若者の希望を奪っていることを具体的エピソードと共に語り、違憲判決は、控訴人らだけでなく子どもや若者の希望となること、これから生まれてくるたくさんの人が、自分の暮らす社会に絶望せずに済むように希望を与える力が司法にはあると信じていることを述べました。


⑷ 代理人中川の意見陳述(意見陳述要旨全文はこちら


控訴人ら代理人中川は、法律上の同性カップルと異性カップルの家庭の実態は同じであるにもかかわらず、法律上同性カップルが婚姻制度から排除されている現状について「なぜ違うのでしょうか。」と問いかけ、一審判決での憲法24条1項、2項、14条に対する判断への批判を明快に述べました。また、中川は「人がその未熟を一歩ずつ克服する過程で、伝統的価値観に従うだけでは人と人が分断されるとき、憲法は、憲法条項についても新たな解釈を見出すことを私達に求め、新しい時代のもとでも個人の尊厳を実現しようとすることがあります。こうして、憲法が一歩前に出る時、それを担うのは私たちであり裁判官の皆さんです」と述べ、「裁判官のみなさん、控訴人らの現実と差別の歴史を直視し、憲法にほんとうの力を発揮させて、明快な違憲判決を言い渡してください。人と人を分断する婚姻制度のあり方を終わらせ、すべての人の人生を生きるに値し希望あるものにしてください。」と裁判官に違憲判決を強く求めました。

 

3 期日でのやり取り(概要)


まず、裁判長から双方の今後の主張・立証予定について確認されました。
控訴人からは、被控訴人から提出された控訴答弁書への反論、婚姻に類する制度ではなく婚姻制度が法律上同性カップルに必要であることの主張、LGBT理解増進法関係での立法府の態度を踏まえて司法府が本問題について判断すべきとの主張を今後する予定であると回答しました。
被控訴人からは、基本的に主張立証は尽くしたと考えているが、控訴人の新たな主張を見た上で反論するかも含めて検討するとの回答がありました。
次に、裁判長から控訴人らに対し、①控訴人らが主張するあるべき立法措置の具体的説明②国家賠償法上違法と判断されるうえで必要な立法裁量の逸脱濫用の具体的内容の明示を指摘されました。
また、裁判長から原判決の振り返りがあり、裁判長は本件諸規定の定義(婚姻に関する民法・戸籍法の諸規定)を確認した上で、原判決の争点は本件諸規定の憲法適合性であり、第一審でも原告らが求めた法制度は異性間と同じ婚姻の保障であったが、争点に対する第一審裁判所の答えは原判決52頁のとおりで、原審の争点である本件諸規定の憲法違反は否定し、家族になる法制度がないのが違憲との判断をしたとの原判決の理解を示しました。
その上で、裁判長からは控訴審での議論を整理するために、婚姻制度そのものがないことについて、立法すべき内実がなにか、この立法をすべきという内容と立法すべきとする理由を具体的に控訴人から主張する必要があるとのお話がありました。
上記のやり取りの後、裁判官から控訴人に対して①立法作為義務の特定・具体化②立法作為義務(内容)の根拠③立法作為義務違反の明白性について補充する書面を提出するよう指示されました。また、裁判官から被控訴人に対して被控訴人が考える立法裁量違反ではないとの主張をまとめるよう指示がありました。
最後に、今後の進行予定について、裁判長から、来年3月までに判決と考えると、次回期日までに控訴人の積極的な主張を出し尽くしてもらい、次々回期日までに補充の主張をして次々回期日で結審したいとの考えが示されました。
これを踏まえて、控訴人の書面準備に必要な期間を考慮した上で次回期日が決定されました。

 

4 今後の予定

裁判所から、今後の審理の進行予定として、以下の期日が指定されました。
① 2023年10月31日午前10時30分~11時30分
第2回口頭弁論期日(公開の手続・傍聴可能)
@東京高等裁判所101号法廷

5 期日報告会
【オンライン期日報告会】
YouTubeとリアルのハイブリッド期日報告会を実施し、生配信をしました(アーカイブなし)。
日 時:2023年6月23日 午後0時~1時

登壇者:小川さん(控訴人)、小野さん(控訴人)、寺原弁護士、上杉弁護士、加藤慶二弁護士、佐藤真依子弁護士、中川弁護士、仲村渠弁護士(司会)


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