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2024.03.25

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【北海道訴訟・違憲判決】控訴審判決期日・記者会見・報告会レポート(2024年3月14日)

「結婚の自由をすべての人に」北海道訴訟では、3月14日(木)のホワイトデーに、“全国初の高裁判決”となる札幌高裁(控訴審)の判決期日を迎えました!

「結婚の自由をすべての人に」訴訟は、2019214日のバレンタインデーに、北海道(札幌)・東京・名古屋・大阪の4地裁で一斉に訴えが提起されて始まりました。
バレンタインデーに札幌地裁(一審)がスタートし、ホワイトデーに札幌高裁(控訴審)判決をゴールとしてがむしゃらに走って参りました北海道訴訟チーム。その結果は…!?

札幌地方裁判所の前で、「結婚の自由をすべての人に」北海道訴訟の原告と弁護団、支援者が、「高裁でも違憲!早く立法すればいいしょ」と書かれた横断幕やレインボーカラーの旗を掲げている

【判決期日】

☑️ 日 時/2024年3月15日15時00分から15時30分
☑️ 場 所/札幌高等裁判所第802号法廷
☑️ 裁判官/齋藤清文裁判長 吉川昌寛裁判官 伊藤康博裁判官

齋藤清文裁判長は、控訴人のみなさんや傍聴席に駆けつけてくださった支援者のみなさんにわかりやすく説明するため、判決要旨をそのまま読み上げることなく、ひと言ずつゆっくりと、その言葉をかみしめるように、やさしくわかりやすい言葉で判決を言い渡してくださいました。

結論は、損害賠償請求については棄却されたものの、同性どうしの婚姻を認めていない民法と戸籍法の規定は、憲法14条1項、憲法24条1項、及び憲法24条2項に違反する、つまり『違憲』だとする極めて画期的なものでした!

齋藤清文裁判長・吉川昌寛裁判官・伊藤康博裁判官が、当事者の声に耳を傾け、当事者に寄り添ってくださったような判決でした。

判決の詳細は、判決要旨や判決書(CALL4にて掲載)をお読みいただければと思いますが、その内容を要約します。

  • 性的指向は生来備わる性向であり、社会的には異性愛者と同性愛者それぞれの取扱いを変える本質的な理由がないといえ、同時に、その個人からみれば、人が個人として尊重される基礎であり、その個人の人格の象徴であって、人格権の一内容を構成し得る
  • 性的指向及び同性間の婚姻の自由は、憲法上の権利として保障される人格権の一内容を構成し得る重要な法的利益として、憲法24条における立法裁量の検討に当たって考慮すべき
  • 憲法24条1項は、人と人との間の自由な結びつきとしての婚姻をも定める趣旨を含むものであって、異性間の婚姻のみならず、同性間の婚姻についても、異性間の場合と同じ程度に保障していると考えるべき
  • 同性愛者は、婚姻できないことで社会生活上の不利益を受け、その程度も著しいということだけでなく、アイデンテイティの喪失感を抱いたり、自身の存在の意義を感じることができなくなったりするなど、個人の尊厳を成す人格が損なわれる事態となってしまっている
  • 同性婚を定めた場合の不利益、弊害の発生はうかがえない
  • 同性婚を可能とする国は多く、国連自由権規約人権委員会は同性婚を享受できるようにすべきと指摘しているし、国民に対する調査でも同性婚を容認する割合はほぼ半数を超えている
  • 地方公共団体によりパートナーシップ認定制度が実施されているが、法的な効果はなく、同性愛者が婚姻できないことによる不利益が解消されているとはいえない
  • 同性愛者が受けている不利益や社会情勢を踏まえると、同性どうしの婚姻を認めていない民法と戸籍法の規定は、少なくとも現時点においては国会の立法裁量の範囲を超えており、憲法24条に違反する
  • 性的指向と婚姻の自由は重要な法的利益であるが、同性愛者は同性と婚姻することができず、婚姻による制度的な保障を受けられないから、著しい不利益を様々な場面で受けている
  • 国会は立法裁量を有しているが、民法と戸籍法が異性愛者に認めている婚姻を同性愛者には許していないことは現時点においては合理的な根拠を欠くものであって差別的取扱いだから、同性どうしの婚姻を認めていない民法と戸籍法の規定は、憲法14条1項に違反する

以上のように、札幌高裁の判決は、異性愛者と同じく婚姻をしたいと考えている当事者の不利益にもじゅうぶんに配慮したすばらしいものでした!

法廷では、控訴人のみなさんや弁護団・傍聴席の支援者など、多くの人が涙を流しながら、齋藤裁判長の言葉を、じっくりと聞いていました。

【旗出し】

判決言渡し期日が終了したあとは、控訴人のみなさん・弁護団・支援者のみなさんで集まり、札幌高裁の前で、

“高裁でも違憲! 早く立法すればいいしょ”

と書かれた旗を出し、支援者や報道関係者から拍手がわき起こっていました!

札幌地方裁判所の前で、「結婚の自由をすべての人に」北海道訴訟の原告と弁護団、支援者が、「高裁でも違憲!早く立法すればいいしょ」と書かれた横断幕やレインボーカラーの旗を掲げている

【記者会見】

☑️ 日時/2024年3月14日16時30分~18時00分
☑️ 場所/札幌ビューホテル大通公園

旗出しの後は、報道関係者や支援者のみなさまに向けて、記者会見を行いました。

記者会見の場で、原告の中谷衣里さんが笑顔を見せている。中谷衣里さんの左側には綱森史泰弁護士が、右側には皆川洋美弁護士が座っている。

記者会見では、綱森史泰弁護士が札幌高裁の判決の解説をしたり、皆川洋美弁護士が札幌高裁判決を受けた弁護団声明を発表したほか、控訴人である中谷衣里さんが「きちんと議論をして法律を整えなさいとはっきり明言してもらえたのは、間違いなく立法府に大きなプレッシャーを与える判決内容だった」などと涙ながらに語りました。
記者会見には、会場に入りきらないほど多くの方が来てくださいました。
本当にありがとうございました!

【期日報告配信】

☑️ 日時/2024年3月14日19時30分~20時30分
☑️ アーカイブ配信URL/ https://www.youtube.com/watch?v=Y1x12iBkjpw

記者会見の後は、恒例の期日報告配信を実施しました。

期日報告配信の様子が写っている。司会の満島てる子さんと弁護団の綱森史泰弁護士が笑顔で会話をしている

期日報告配信の司会は、さっぽろレインボープライド 副実行委員長・満島てる子さんが務めてくださいました!

期日報告配信の様子が写っている。司会の満島てる子さんと控訴人である国見亮佑さん、たかしさん、中谷衣里さん、Cさんが期日の感想を語り合っている

期日報告配信では、綱森史泰弁護士が札幌高裁判決の内容を解説したり、控訴人の中谷衣里さん・Cさん、国見亮介さん・たかしさんが札幌高裁判決を受けた喜びを語ったりしました。

期日報告配信の様子が写っている。司会の満島てる子さん、控訴人である国見亮佑さん、たかしさん、中谷衣里さん、Cさんのほか、弁護団の綱森史泰弁護士、加藤丈晴弁護士、東京二次訴訟の原告である鳩貝さんと山縣さん、Marriage for All Koreaのリュウ・ミンヒ弁護士がみんなで手を振っている

また、同日に東京地裁判決を迎えた「結婚の自由をすべての人に」東京二次訴訟の原告である鳩貝啓美さん・山縣真矢さんや、韓国で同性婚訴訟の実現を目指して活動を始めたMarriage for All Koreaのリュウ・ミンヒ弁護士にもご出演いただき、祝福のメッセージをいただきました。

期日報告配信は、アーカイブ配信で視聴できますので、ぜひともご覧ください!


【今後について】

同性カップルに婚姻が認められていない現状の憲法違反を問う「結婚の自由をすべての人に」北海道訴訟につきまして、2024年3月14日に、札幌高等裁判所において、現行法を違憲とする判決が言い渡されました。

しかし、日本政府は、いまだに同性婚の実現に向けた具体的な動きを進めようとしません

したがって我々は、同性婚の実現に向けた具体的な動きを確実に進めるために、6名の控訴人ら全員で、国会に対して速やかな立法を求めるため、この判決に対して上告提起及び上告受理申立てを行うことといたしました。

上告にあたり、北海道弁護団のコメントをCALL4に掲載いたしました。

舞台は最高裁に移ります。

まだまた時間はかかりますが、「結婚の自由をすべての人に」届けられるよう、引き続き頑張ってまいりますので、みなさまの引き続きのご支援を何とぞよろしくお願い申し上げます。


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