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最新情報

九州訴訟 裁判情報

2021.05.11

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【九州】第4回裁判報告!こうぞうさん、法廷でスピーチ

九州弁護団からのお知らせです。


裁判の報告を配信しています!

九州の裁判はどんな状況?国はどんなことを言っている?原告はどんな主張をしている?などの他、原告さんのオススメ本なども紹介。気楽に見られる配信です。

 


「結婚の自由をすべての人に」九州訴訟第4回裁判のご報告

日時:2021年5月10日(月)14時00分から

場所:福岡地方裁判所の第101号法廷

裁判官:立川毅裁判官、橋口佳典裁判官、田中悠裁判官

右陪席(裁判長から見て右。傍聴席から見ると、向かって左側の裁判官)が、橋口裁判官に変わりました。

前に報告をしたとおり、熊本在住の原告さんの裁判をどこの裁判所で裁判をするかという問題の決着がなかなかつかず、しばらく裁判が開かれていませんでしたが、この度、新たな福岡在住の原告さん(ココさん・ミコさん)と一緒に、熊本在住の原告さん(こうぞうさん・ゆうたさん)が提訴することで、これまでの、こうすけさん・まさひろさんの裁判と一緒に、3組とも福岡地方裁判所で裁判ができることになりました。

当初の提訴から数えて、今回は4回目、昨年7月以来、10カ月ぶりの裁判でした。

新型コロナウイルス感染症の影響で傍聴が難しい状況でしたが、たくさんの方が傍聴にいらっしゃり、抽選となりました。ありがとうございました。

今回は、原告側が主張をする番で、前回から今回の裁判までに、原告側は5通の書類を提出しました。

また、熊本在住の原告こうぞうさん代理人の武寛兼弁護士がそれぞれスピーチをしました。

次回は、8月5日14時~

次々回は、11月15日14時~ です。

どちらもおそらく傍聴券配布となると思われますので、今回と同じく、13時20分ごろを目安に福岡地裁にお越しください。抽選に外れた場合の待機場所、報告会等については、決まり次第お知らせします。

【本日の裁判のくわしい内容】

実際に提出された書類も読めます。よりくわしいことは、書類もご覧ください。

https://www.call4.jp/search.php?type=material&run=true&items_id_PAL[]=match+comp&items_id=I0000031

(準備書面は、「主張」。陳述書、証拠説明書は「証拠」。意見陳述は、「その他」のタブからご覧ください)

1.       被告・答弁書の正式提出

原告の主張に対する反論などは後で明らかにする、とされており、特に中身はありません。

2.       原告・第5準備書面の正式提出 ―憲法14条1項(法の下の平等)―

憲法14条1項(法の下の平等)違反ではないとの被告の主張(被告第2準備書面。前回提出)に反論しました。

国の主張) 昭和33年大法廷判決を持ち出し、以下のとおり主張。

憲法94条により条例制定権が各地方公共団体に認められていることから、憲法は、地域により差異が生じることを当然に予期・容認している。

同様に、憲法24条についても、異性間の婚姻についてのみ明文で規定して法制度の構築を要請しているのだから、憲法は、異なる取扱いを当然予期・容認しており、異性婚のみ制度化し同性婚が制度化されていないことが、憲法に抵触する余地はない。

原告の反論) そもそも、同性間の婚姻の自由も、憲法13条及び24条で保障されている。

また、その点を仮においておくとしても、憲法が当該条項を定めた趣旨・目的などを抜きに検討することは、昭和33年大法廷判決の射程を超えており不当。

憲法24条は、戸主の同意等を排除して「合意のみ」による婚姻を目指して制定されたものである一方、制定経緯において、同性婚について議論がされた形跡はなく、同性間の婚姻に関して憲法24条は何らかの評価をするものではない。したがって、被告の主張は失当である。

3.       原告・第7準備書面の正式提出 ―スティグマ―

 武弁護士のスピーチでもとりあげられた、スティグマについての書面です。

 同性婚を認めない民法や戸籍法の規定自体が、同性愛者らが異常であり、異性愛者に比べて劣った存在であるという社会的差別を、作出・助長させる要因となっており、それにより同性愛者らの尊厳が著しく傷つけられ続けている現状を、同性愛者らの言葉をたくさん引用して、明らかにしました。

 読むのにとてもしんどい書面ですが、たくさんの言葉からリアルに考えられる書面だと思います。読める方はぜひ読んでください。

4.       原告・第8準備書面の正式提出 ―婚姻制度の目的―

被告第2準備書面(前回提出)の第1や他地裁での訴訟での、婚姻制度の目的等についての被告の主張に反論しました。

国の主張) 民法が婚姻を男女間においてのみ認めているのは、民法の婚姻制度の目的が、夫婦がその間に生まれた子どもを産み育てながら、共同生活を送るという関係に対して、法的保護を与えることにあるとされているから。この目的の合理性は明らかであり、現在においても、その重要性は変わらない。

原告の反論) 子どもがいない夫婦もいるし、生物学的な意味での、夫婦の間の子どもではない子(連れ子、養子など)を育てている夫婦もいる。多様な夫婦の形は、現行民法の前から存在してきた。

また、現行民法だけでなく、旧民法や明治民法においても、生殖能力は婚姻の要件ではないし、生殖能力がないことが婚姻障害や離婚事由等になっていないなど、法律上、婚姻の目的が生殖にあるとはされては来なかった。

他方、明治民法の起草者が、婚姻は主として心の和合であると述べるなど、婚姻の目的は、夫婦の心の和合や共同生活を営むことと理解されていた。最高裁も、婚姻の本質について、「婚姻の本質は、両性が永続的な精神的及び肉体的結合を目的として真摯な意思をもつて共同生活を営むことにある」と述べている(最大判昭和62年9月2日)。

婚姻制度の目的は、国が述べるようなものではなく、家族の中で最も基礎的で重要な単位である「夫婦」という家族として共同生活を営む関係を保護・規律することによって、そこから派生する家族関係及びそれら(夫婦という家族関係を含む。)が果たす重要な機能を保護・規律しようとすることにある。

被告が主張する婚姻制度の目的は、誤っている。

なお、同性カップルでも、生物学的な意味での、二人の間の子はもうけられないものの、子どもを授かり育てていることはあるし、そのような希望を持ってもいる。

結婚した夫婦の多様な家族の在り方と、同性どうしのカップルの在り方とは、本質的に異ならず、同性婚を認めないことに合理的な根拠は全く見いだせない。同性カップルにも婚姻を認めるべきである。

6.       原告・第6及び第9準備書面の正式提出 ―社会の変化―

 国会と法務大臣が立法を怠っているという訴状での主張を補充するために、前回の裁判から今回の裁判までの間の性的マイノリティに関する国内外の動向を紹介しています。

7.       原告提出証拠(甲A133~甲A266)の取調べ

 証拠の提出が確認されました。提出した証拠は証拠説明書をご覧ください。

証拠説明書5(第5及び準備書面 法の下の平等に対応)

証拠説明書6(第6,9準備書面 社会の変化についての書面に対応)

証拠説明書7(第7準備書面 スティグマについての書面に対応)

証拠説明書8(第8準備書面 婚姻制度についての書面に対応に対応)

証拠としては、原告さん以外の方の陳述書として、宇佐美翔子さんの陳述書も提出しています。とにかく早く同性婚を実現する必要があることがよく分かります。

8.       原告こうぞうさんによる意見陳述

原告こうぞうさんが、

ゲイであることをカミングアウトして生きるきっかけとなった出来事

パートナーとの家族ぐるみの付き合い

涙があふれた札幌判決のこと

「同性婚は憲法上想定されていない」という国の主張がどれほど尊厳を踏みにじっているかなど

同性婚を実現させる内容の判決を求める思いを、経験を交えて、裁判官の前でスピーチしました。

「今日は、僕の母も、ゆうたの父も、ここに来てくれています。ふたりとももう高齢です。ゆっくり待ってはいられません。

 家族みんなが元気なうちに、一刻も早く、結婚して法律上も家族になり、喜びを分かち合いたいのです。

 裁判所には、札幌判決をさらに一歩進めて、同性婚を実現させる内容の判決を切望します。」

9.       原告代理人・武弁護士による意見陳述

弁護団の武寛兼弁護士が、第7準備書面の意義を、自らの経験にふれながら、裁判官の前でスピーチしました。

「性的マイノリティに深く刻印されたスティグマを払しょくするためにも、裁判所には、原告らの尊厳が傷つけられ続けている現状から目を背けずに、同性婚を認めない民法や戸籍法が違憲であるとの判断をするよう強く求めます。」

10.     次回期日までの進め方についての協議

原告側は、2021年7月21日を目標に、「憲法13条についての主張を補充する書面」や「社会の変化ついての書面」を提出することになりました。

原告側からは国に対し、「今回提出した書面(第5,8準備書面)で、被告準備書面2に対する反論は終わったので、再反論あれば準備して欲しい」と伝えましたが、国からは「必要な範囲で準備をする」とのことで、次回までに提出をするとの明確な返答はありませんでした。

11.     今後の裁判の日程調整

2021年8月5日(木)14時(第5回口頭弁論)

2021年11月15日(月)14時(第6回口頭弁論)

いずれも、福岡地方裁判所の第101号法廷(今回と同じです)

※この回も傍聴抽選券配布になる可能性があります。

傍聴抽選券の配布に間に合わないのを避けるため、13時20分頃には裁判所に来るようにしていただくことをオススメいたします。

傍聴券のことなど最新情報は、この報告を載せているこのページやSNS、「結婚の自由をすべての人に」訴訟・九州のtwitter(@KejisubeKyushu https://twitter.com/KejisubeKyushu )などでご確認ください。

報告会

裁判の報告会を、裁判所すぐそばの弁護士会館大ホールで行いました。

冒頭は、記者会見を行いました。

今日の裁判の内容やこれまでの状況を弁護団から説明し、また、ココさんミコさんを除く原告さんの話も聞きました。

マイクをもって話すこうぞうさん
ゆうたさん(左)、こうぞうさん(右)
マイクを持ってはなすまさひろさん
こうすけさん(左)、まさひろさん(右)

記者会見後の報告会では、会場から質問やメッセージをいただきました。とても励みになりました。ありがとうございました。

初めて傍聴したという方がたくさんいらっしゃいました。

会見と報告会では、ココさんとミコさんからのメッセージ(日本語、英語)も紹介しました(この投稿の最後に載せています)。

オンライン報告会(5月10日20時~。アーカイブあり)がありますので、ぜひご覧ください。

https://youtu.be/Tlz-Tk5X8EQ(結婚の自由をすべての人に九州チャンネル)

今後も裁判は続きます。引き続き、ご注目お願いいたします。


ココさんとミコさんからのメッセージ

サポーターの皆さまへ

「結婚の自由を全ての人に」訴訟を応援していただき、ありがとうございます。

 今日から裁判が始まり、緊張と不安と頑張ろう!という気持ちが入り混じっています。

 私達は、日本で同性婚が実現するために何かできることがあるのではないかと思い、匿名ではありますが、原告になりました。

 私達はココの出身国で結婚しています。その国では同性婚が認められているからです。

 同性婚によって与えられた権利は、私たちに大きな安心感を与えてくれました。

 私達はその国で子どもを授かり、安心して暮らすことができました。

 

 現在、私たち家族は日本に住んでいます。

 同性婚が実現すれば、日本はLGBTTIQ+コミュニティにとって、より住みやすい国になると信じています。結婚が全てではありませんが、一緒に生きていきたい、安心して暮らしたいと願っている多くのカップルが、結婚という選択肢を持つことができます。そのことは、日本の社会にポジティブな変化をもたらすことになるのではないでしょうか。

「結婚の自由を全ての人に」訴訟のサポーター、九州の他2組の原告カップル、日本全国の原告の方々、そして弁護団の面々。皆様の勇敢な心に励まされています。

 私達も皆様と共に、ベストを尽くしたいと思います。

 一緒に頑張りましょう!!


To our supporters

Thank you very much for your support of the ”Marriage For All” lawsuit, The trial started today, and we feel a mixture of nervousness, anxiety, and determination to do our best!

We have become plaintiffs, albeit anonymously, in the hope that, like you, we can do something to make same-sex marriage a reality in Japan.

We are married in Coco’s country of origin, because same-sex marriage is recognized in that country. The rights granted by same-sex marriage gave us a greater sense of security there.

We were privileged enough to have a child and live in peace.

Now, we live in Japan. We believe that if same-sex marriage becomes a reality, Japan can become a more livable country for the LGBTTIQ+ community. Marriage is not everything, but we believe that this will bring positive changes to Japanese society.

To all the supporters of the “Marriage For All” lawsuit, the two other plaintiff couples in Kyushu, the plaintiffs from all over Japan, and the legal team, thank you for your courageousness. We are inspired by you. Let’s push for change, together!


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