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最新情報

愛知訴訟 裁判情報

2021.04.22

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【愛知訴訟】第8回期日報告!!

「結婚の自由をすべての人に」愛知訴訟弁護団より、以下のとおり、4月20日の第8回期日とその後の期日報告会の様子についてのご報告をいただきました!


●「結婚の自由をすべての人に」愛知訴訟第8回期日報告

日 時:2021年4月201000

場 所:名古屋地方裁判所 第1号法廷

裁判官:西村修裁判長 植村一仁裁判官 梁川将成裁判官

内 容:

愛知訴訟 本日の内容  裁判長の交代  今までの主張のおさらい(更新弁論) 被告第4準備書面の提出 求釈明申立て

1.裁判官交替、弁論の更新

担当裁判官(裁判長)が、吉田彩裁判官から西村修裁判官に交替しました。これに伴い、これまでの口頭弁論の結果を陳述することを確認しました(弁論の更新という手続です)。

弁論の更新にあたり、今回は、原告らのこれまでの法律的な主張(主な主張として、同性婚ができないのは、結婚の自由(憲法24条1項)の侵害であること、平等原則(憲法14条1項)違反であること、遅くとも2008年には国会にとって同性婚ができないことの違憲性は明白であったこと)について、弁護団の堀江哲史弁護士が要旨を陳述しました。

更新弁論 1 人の性の多様性 2 同性婚できないのは、結婚の自由(憲法24条1項)の侵害であること ・文言との関係:   文言だけで解釈は導けない ・憲法制定時の前提との関係:   憲法制定時の議論が現在の憲法解釈をしばるものではない ・憲法学者の意見書:   同性婚できないのは、個人の尊厳の侵害であること ・民法学者の意見書:   婚姻の立法目的から考えると、当事者を異性カップルに限定する必然性ない  3 平等原則違反 ・異性カップルと同性カップルの間の区別には合理的な理由はない ・憲法学者の意見書:   婚姻がもたらす法的効果は、「生殖」「親密な関係」どちらの側面でみても差を設けるべき理由はない  4 国会にとって違憲性が明白になった時期   遅くとも2008年

2.被告第4準備書面の提出

被告からは、第4準備書面が提出・陳述されました。

 

3.原告からの求釈明申立

原告らは、被告の第4準備書面を受けて、求釈明申立書(被告に確認したい事柄について、裁判官に対して、被告に確認を求めるよう促すものです)を提出し、弁護団の水谷陽子弁護士がその内容について陳述しました。

水谷弁護士は、被告の不誠実な主張や訴訟態度を批判し、被告第4準備書面の問題点について、以下の通り厳しく追及しましたが、被告は、「回答の余地も含めて検討する」とだけ述べました。

■被告の主張 その1 ・憲法14条1項が規定する法の下の平等とは,個人と個人の間の平等をいう。 ・同項が規定する不合理な差別も,個人と他の個人との間の不合理な差別をいうものと考えられる。 ・原告らは,法令上の区別として「同性カップル」という人的関係と「異性カップル」という人的関係との間の差異について述べるところ,このような差異が,そもそも憲法14条1項が禁止する不合理な差別に該当し得ること及び理由については,原告らの主張において明らかにされていない。  ■求釈明 ① 「カップル」には,憲法14条1項の適用がないという認識を前提に記述されているように読める。「カップル」には憲法14条1項の適用がないという主張であるのかどうか。 ② 「カップル」には憲法14条1項の適用がないという主張をする場合,その論拠は被告第4準備書面4頁に引用される芦部信喜『憲法 第七版』129頁のみか,今後追加の予定はあるか。

■被告の主張 その2 ・本件規定は,制度を利用することができるか否かの基準を,具体的・個別的な婚姻当事者の性的指向の点に設けたものではなく,本件規定の文言上,同性愛者であることに基づく法的な差別的取扱いを定めているものではないから,法令上の区別は存在しない。 ・「婚姻できないのは,『同性愛者だから』という理由ではない。同性愛者であっても,異性との婚姻はできるのであって,同性愛者であるが故に婚姻ができないわけではない。」という学説を引用。 ■求釈明 ③ 上記学説について、被告も同一の認識で同内容を主張するのか。 ④ 札幌地裁判決において,このような主張は採用することができないと論証されたが、この判決の内容を争うということか。 ⑤ 制度を利用できるかどうかの基準を性的指向の点に設けたものではないと述べるが,一方で,被告は,「民法上の婚姻制度は,一般に夫婦がその間に生まれた子どもを産み育てながら共同生活を送るという関係に対して法的保護を与えるもの」と,婚姻制度を利用する男女が性的に結合して生殖することを前提の主張をしている。  被告の主張は,婚姻制度が,婚姻当事者の男女が互いに性的指向を相手に向けていることを前提に主張している制度ということにならないか。それとも,性的結合により生殖することと性的指向は無関係であるという認識なのか。

■被告の主張 その3 ・婚姻という法制度の対象を男女間の関係に限定することには合理的な理由があるのであって,このこと故に同性カップルに対する負のメッセージが社会に伝達されるとはいえない。  ■求釈明 ⑥ 同性愛者に対する偏見や差別など負のイメージや,同性愛者を異常とみなす異性愛規範の存在について認否を明らかにされたい。  ・「日本社会において同性愛者に対する偏見や差別など負のイメージや,同   性愛者を異常とみなす異性愛規範が存在していない」という主張か  または  ・「負のイメージは存在しているが,同性間の婚姻ができない民法規定とは無   関係である」という主張か ⑦ ⑥で,「負のイメージは存在しているが,同性間の婚姻ができない民法規定とは無関係である」という主張である場合,  ・「法制度によって偏見や差別が助長されることはない」という趣旨なのか   ・「法制度によって偏見や差別が助長されるかどうかは,法制度が合理的かど   うかを基準として判断する」ということなのか

4.進行の確認

裁判長から被告に対して、求釈明申立書への対応にどれくらい時間が必要か尋ねたところ、被告は組織的対応(被告は国なので、全国的にある程度統一した対応をしてきます)も必要なため3か月程度ほしいと回答しました。

原告側は、被告第4準備書面への反論については、次回期日での求釈明申立書に対する被告の対応を受けて、次々回以降に行う予定です。

代わりに、求釈明申立書への被告の対応を待たずに提出が可能な書面については、次回期日で提出することになりました。例えば、憲法24条1項の主張を補充する書面や、札幌地裁判決を受けての社会的な反応や動きに関して主張する書面については、次回期日前の7月20日までに提出する予定です。

今回提出された書類は、Call4の「結婚の自由をすべての人に訴訟(同性婚訴訟)」で公開されているのでご覧ください。

 

5.次回の裁判の日程調整

次回期日

2021年8月3日(火)午前1000分(第9回口頭弁論) 

名古屋地方裁判所 第1号法廷

1号法廷は、名古屋の裁判所で一番大きな法廷です。第8回口頭弁論期日でも、傍聴席が間引かれて、傍聴人同士が接近しないように配慮されていました。次回も、同様の措置がされる予定です。


●期日報告会

期日と同じ日の午後7時から、WEBでの期日報告会が開催されました。

まず弁護団の水谷弁護士から、期日でのやり取り、特に求釈明申立書の内容についての詳細な説明がありました。

また、期日を傍聴した中京大学の風間孝教授からも、期日の感想やコメントをいただきました。

さらに、今回の報告会では、ゲストとして、札幌弁護団から加藤丈晴弁護士が参加してくださり、札幌地裁での裁判の進行や判決の内容についてお話いただきました。違憲判決を勝ち取った理由について、加藤弁護士は、裁判所自ら原告・被告の双方に釈明(事実の確認)を行い、それに原告が誠実に対応したのに対し、被告がまともに対応しなかったということを勝因の一つとして挙げておられました。また、控訴に至った理由と控訴審の抱負として、憲法24条について踏み込んだ判断を求めたいこと、原告らの損害賠償請求を認めさせたいことについて、お話されていました。

その後、視聴者から寄せられた質問についての質疑応答も行われました。被告側の代理人は誰が担当するのか、報酬はどこから出るのか、といった質問や、名古屋市長選の結果、パートナーシップ制度が導入されたら裁判に影響するのか、といった質問が寄せられました。

最後に、「裁判を取り巻く人シリーズ」と題して、堀江弁護士、加藤弁護士、水谷弁護士、矢﨑暁子弁護士(名古屋弁護団)から、なぜこの弁護団に参加しようと思ったのかについて、それぞれ熱い想いを語っていただきました。

報告会は、Youtubeのアーカイブ動画としてアップされる予定です。特に、水谷弁護士による期日報告や、加藤弁護士による札幌地裁判決の報告は、パワーポイントを用いてわかりやすく説明されておりますので、ぜひご覧ください。(https://www.youtube.com/channel/UC9UZFoP7yA7IAbbdYZr3XFw )。

また、次回以降も、期日報告会は開催いたしますので、今回参加できなかった方も、ぜひご参加ください。


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